鑑定書の作成料金は、鑑定書を作成する機関によって異なります。
それもその料金の差が大きいというのがこの業界の現状です。
これは、筆跡鑑定の手法や書類のボリュームに至るまで、それぞれの手法で鑑定書を作成している事が主な理由と考えられます。
例えばスーツを1着注文したとします。
この注文の内容にはもちろん縫製も含まれていますが、スーツの仕立てはそれ以外にも採寸、使用する生地、デザイン、その他ボタン選びに至るまで多くの要素があり、仕立ては作り手の技術や経験、採用するもの等によって大きくかわっていきます。
鑑定書の作成もスーツの仕立てと共通するところがあります。
対象筆跡の量や選択した技法(手法)、鑑定内容をわかりやすく伝える為の説明文作成に至るまで多くの作業工程があり、実際には案件の内容によって鑑定書作成料金は変わっていきます。
逆に言えば、均一料金であったり、料金に幅が無いのは不自然であり、鑑定料金は鑑定内容によって変化するのが依頼者にとって公平であるといえるでしょう。
また、他の鑑定機関では外部にいる筆跡鑑定人に鑑定作業を依頼しているところがあります。
これは筆跡鑑定の専門ではなく他の鑑定業務も扱っている為、筆跡の専門家がその機関に在籍していないという事です。
このような業務形態の機関に鑑定書作成を依頼した場合は、比較的料金が高くなる傾向があるようです。